説明責任の行き届いた社会を目指して

大昔、生物学者になりたかった40過ぎが、今また再チャレンジ

社会人入試が、終わりました

社会人入試が、昨日(9月10日)、終わりました。
 
疲れました。
 
午前中に英語のペーパーテストが一時間。午後に、面接がありました。
 
英語試験は、事前に閲覧できた過去問から、大きくスタイルが変わっており、ビビりましたが、普段から英語は好きでよく勉強してたから、なんとか納得の行く出来で答案を埋めることが出来ました。
 
面接は、面接官の先生が、何人?6人くらいいらっしゃって。それぞれから質問が乱れ飛ぶ、凄まじい修羅場となりました。
 
面接に際しては、事前に面接でしゃべる内容を原稿にまとめてました。で、俺、鈍すぎて本当に恥ずかしいんですが、客観的な目で原稿のチェックを友達にお願いするべきだと、気づいたのが面接の2日前だったんです。ここらへん、本当に、俺、弱点だよなあ、と思う。「人間」じゃないんだよ、まだ。困った時に助け合うっていうことの必要性の認識が、非常に不足しています。やっとこさ、ギリギリになって、気づいた。で、大急ぎで友達に面接の原稿チェックをお願いしたところ、2人の友だちから詳細なコメントを貰うことが出来ました。うう…本当にありがとう。で、そのコメントを元に、原稿に大幅に手入れをして、で、9月10日本番を迎えたという次第です。
 
ところが、面接では、原稿などの持ち込みは禁止。口頭試問ということで、当たり前といえば当たり前で、俺が常識知らずでした。結局、アドリブで全てを受け答えしました。でも、でも、面接のための原稿をまとめたこと、その過程で友達にお世話になったこと、などは、感動体験で、本当に良かったと思います。
 
で、実際、面接でどういうことを話し合ったかですが。なんでこの大学を選んだか?ということをまっさきに聞かれました。で、生物学各分野を広くカバーしてるこの大学で、各分野を広く学ぶことを通して確固たる基礎力を身に着けたいからです、などと話しました。それから、なんで生物学をやりたいのか?という問には、高校生の時にお世話になった塾の先生に、生物学分野で社会貢献をすることでご恩返しがしたいから、と答えました。これ、本当に本当だけど、もう半分の理由は、実はアニメで好きなキャラクターがいて、そのキャラになりたいっていう完全にガキくさいものでして。こんなのはもちろん面接では言えません。いや、エヴァンゲリオンのリツコなんですがね。わかる人はわかって下さい。
 
話が脱線しました。面接の質疑応答の内容の話に戻ります。で、その高校生の時分からの、生物学へのモチベーションの高まりの話は、結構突っ込まれましたね。こちらも色々お話しました。自分から、高校生の時から生物学実験とかに勤しんでいたわけではなく、塾の授業がメインのきっかけになってることから、自分の学力は多分に座学から発祥してるという自分の性質とかも、今まではあんまり意識してなかったけど、面接でやり取りして今回でかっちり自覚することが出来ました。
 
イギリスに留学してたこともわりと聞かれましたが、これはまあ、俺、9ヶ月で調子を崩しちゃいましたんでね。まあ、そこらへんのことを正直に受け答えしました。普通の3年間の学士課程に入る手前の準備課程の最中に潰れたんで。それでもまあ、イギリスの雰囲気は存分に感じ取ることが出来、いい影響はたっぷり受けました。
 
読んでる本についても聞かれました。これは、色々読んでたんで、いくつか答えることが出来ました。一番伝えたのは、シュレーディンガーの『生命とは何か』と、『キャンベル生物学』です。このブログで生命とは何かについて色々書きながら頭をまとめておいたことが、面接本番で役に立ちましたので、このブログを読んでくれてる皆さんには感謝、感謝です。キャンベル生物学を読んでる、とお伝えすると、恐ろしいことに、キャンベル生物学の中のどの部分が一番面白かったですか、という質問が飛んできました。これ、へどもどしちゃって、あんまりうまく答えることが出来なかったです。あまりにも長大なんで、忘れちゃってる部分もあって。面接の後で、キャンベルの感想がくっきりと頭にまとまりました。時既に遅しですが、このブログの場で独り言としての書き残しておきましょうかね。俺は、キャンベルがあまり好きではありません。生物学を「学ぶ」にはこれ以上ない良書だとは思いますが、「研究する」、すなわち、この教科書に書いてある内容を、いずれ自分が改訂していくんだというつもりで読解するにはふさわしくない。なぜなら、必要な物理学や化学の学習に対しての覚悟の決めさせ方が不足しているからです。数学的な内容の演習が、キャンベルには多数含まれてますが、本当にそういう理数系の能力を身につけるためには、専門書をきちんと学ばないとダメに決まってます。だから、キャンベルは、キャンベルと同列の物理など他分野の良書をチョイスして、参考文献として強く推奨するべきなんです。数学の演習をちょいちょいつまみ食いさせて、それをもってして、この教科書だけで生物学を完全に身につけることができるオールインワンの万能の書だ、と言わんばかりの書きっぷりは、俺としてはちょっといただけない。ただ、ここでこうして批判ができるのも、キャンベルっていう長大でメインディッシュとして活用可能な教科書が本屋で手に入る状態だからこそでして。アメリカ発で、キャンベル以外にもこういう長い教科書は複数選択肢があります。それを思うと、さすがアメリカだなあとは思います。だから、批判するだけじゃなく、生産的な批判というか、批判的な思いを抱いたんだったら、それを解消するような提案を世に対して積極的に主張していくべきなのでしょうね。
 
ちょっと、ブログが長くなりすぎちゃいましたんで、もうそろそろ終わりにしますね。あと、面接で話したのは、事前に提出した志望理由書で物理など他分野を学びたいと書いたことに関連してです。これに関しての真意を問われ、こちらから言ったのは、電子顕微鏡写真やX線回折法データを本当に解釈するためには量子力学をマスターしなきゃダメだろう、なので自分はゆくゆくはファインマン物理学をやりたい、そしてその知見を生物学実験の現場に活かしたい、というお話をしました。こういう話が、その前に出た、シュレーディンガーの生命とは何かが面白かった、などという話と、自分で言うのもなんですが、辻褄が合ってますよね。なので、面接での俺の話の全体像として、まあ、先生方から見てある程度納得といいますか、こいつはこういうやつなんだという一つのイメージは掴んでいただけたのではないかと思います。
 
面接終了して、やりきった感です。悔いは、ないですね。これで落ちたら、まあ仕方ないっす。もう、合格発表までグズグズしてる理由も全く無いんで、落ちたときにも備えて、今回の受験の疲れを癒やし次第、次の受験に向け新たな勉強を開始します。一般受験で、ある大学を受験したいんです。そのために、高校物理、高校化学、高校数学が受験科目なので、きっちり勉強しないと。
 
悩ましいのは、英語と理数科目の優先順位、勉強時期の決定です。英検1級の一次試験が10月10日に控えてます。英語をメインに10月10日までがんばって、で、あとは英語は一切勉強せず、夜のBBCラジオとかを聴くだけにして、受験に臨む。10月10日を境に、理数科目の勉強オンリーという態勢にチェンジ。というプランが一つ。もしくは、英検を待たずに、もう理数科目の勉強を全力全身で開始してしまうという別プラン。どっちにしようかな。
 
勉強に手を付けてみて、その手応えで、科目選びの方針を修正しながら先に進みます。
 
とりあえず、一校、入試が終わりましたというご報告のブログでした。