昔、大学中退した40過ぎです。先日、社会人入試を受けました。分野は生物学です。合格発表までの過ごし方を模索してて、最近のブログ記事はその模索の道々での振り返りと今後の見通しなどについてのものです。今回の記事もその流れの一環で書き進めていきます。
俺は分子生物学をやりたいんです。社会人入試では生物学をメインで勉強する必要があったんで、色々がんばり、当然生物学は好きなのでたっぷり楽しみました。が、若かった頃から食わず嫌いだった物理への不安は拭うことが出来ていません。で、まとまった時間が出来た今こそ、物理をやるべきだと思うんですね。分子生物学をやるには、物理がわかってないと話にならないんで。
英語も、今後研究生活をしていく上では必須なので、10月10日の英検に向けてラストスパートを、と考えていたのですが、諸々の事情で、どうしても10月10日に引っ越しをしなければならなくなりまして。英検受験に行けなくなってしまいました。
で、英語学習の緊急性がガーンと低下した今、んじゃ物理を基礎からやり直そうよということになりました。で、やり直すと言っても全くゼロからではなく、高校検定教科書とか受験参考書とかをかじったりもしてきたので、こなすべき教材に関してイメージは大体できていました。検定教科書→代ゼミの漆原先生の参考書(面白いほど→明快解法講座→最強の99題)。もう本棚に並んでます。よし、これを!と、本をひと通りかついで図書館に乗り込み、昨日、勉強を開始しました。
が…。落ち着いて考えを進めた結果、それまで予想だにしていなかった方向へと進んでいます。教科書とかをやる前に、ガリレオとかニュートンとかの考えに直接触れるべきだろう、と、彼らの著作を読破する作業を始めてます。具体的には、ガリレオの『天文対話』を、図書館で借りて昨日から読み始めてて、さっき、切りのいいとこまで読み終わって、頭を整理するためにブログを書きに来たという次第です。『天文対話』が終わったら、次はニュートンの『プリンキピア』を読もうと思ってます。『天文対話』は岩波文庫のを読んでます。『プリンキピア』は、『プリンシピア』っていう題で、講談社ブルーバックスから昔の翻訳がリバイバルで三分冊になって出てますね。これも図書館で発見したんで、図書館で借りて読みたい。
天文対話、面白いです。科学的な方法論が、どんな苦労の末に編み出されてきたかを知ることができます。本の題名からして、俺、別に天体とかにあんまし興味ないけどな…と、その点を心配してましたが、とんでもない。科学的な思考を自由に広げていくために、目を宇宙に向ける必要があったのです。そういう時代背景だったようです。また、まだ四分の一くらいしか読んでないけど、俺にとって非常に興味深いことに、生物学的考察みたいなセリフが随所に見られます。「生物学は複雑すぎて現時点ではあえてノータッチだけど、力学とか天体に関することは確実なことが言えるからどんどん言ってくよ」みたいなセリフが実際ある。時代が違えば、ガリレオは物理学ではなく生物学に向かった可能性、あると思いましたね。
受験にとらわれずに、のびのび勉強しようよ、と、自分を解放できてるのは良いことだと思います。良いのかな?
社会人入試の結果が不合格だったら、目を三角にして、どこか別に入れる大学に向け再び受験勉強開始です。だから、ちょっと心に余裕のある今、天文対話やプリンキピアを読むという選択は悪くないと思ってます。
語学も、全くやらなくなったわけではなく、実は朝と晩にきっちり勉強を継続してます。朝に英単語学習のノルマをこなし、夜には英語のニュースをわからないながらも一生懸命聴いてます。自国語だけでできることには限界があるという判断を実際の行動に反映させていくことは大事だと思う。
ここまで書いてきて、思うのは、不合格だった場合への備えが不足してますね…。落ちた場合に次はどの大学を狙うのか、俺はもう考え始めておくべきでしょう。いや、実は、考えてるんだけど、そこは、ちょっと難易度が高すぎて、今年度の一般受験ではほぼ確実に受かることは出来ないでしょう。でも、狙い続ける価値のあるところではあるから、バイトを続けながら受験勉強を年単位で続けて、チャレンジし続ける…。で、その大学の試験科目には物理が含まれてるんだった、だから、受験物理で点数に直結するような勉強をと考えて、漆原先生の参考書とかをガリ勉しようとしてたんだった。天文対話の読書なんて、余裕ぶっこきすぎじゃねえの?
でも、読んでみて、今の自分がやってることは間違ってない…と思う。
迷いは迷いとしてそこから目を背けず、迷いながらもその中でのベターな次の一手を常に比較しながら選び取っていきたい。