説明責任の行き届いた社会を目指して

大昔、生物学者になりたかった40過ぎが、今また再チャレンジ

『動的平衡3』感想。

読書感想ブログを最近よくアップするが、ここらで、スタイルをもっと考えたほうが良い。酔っ払いのぶつぶつみたいな文章で終わってるようなブログ記事を乱発してしまってる気がする。

少なくとも、何が書いてあるかのざっと紹介くらいは必ず含まれてるように注意。

 

さて。福岡伸一先生の『動的平衡3』を、今、読み終わった。

福岡先生が提唱する、生物が生きているとは動的平衡だ…ホントかな?俺の表現。まあ、「動的平衡」という概念の重要さを方方の角度から説明しようとしてる。これは、『動的平衡』、『動的平衡2』、『動的平衡ダイアローグ』とスタンスは同じ。

さて、では、俺自身は、「動的平衡」とは何かについて自分の言葉で説明してみなさいと言われると、はたと困ってしまう。

福岡先生がよく話題にするのが、シェーンハイマーという学者のエピソード。食べ物はすぐに使われて、消化できなかった分だけが排泄される、と思われていたが、シェーンハイマーは発見した。食べたものはすぐに体の各所に散らばっていくのだ。いきなり代謝に使われるとかじゃない。で、福岡先生はさらに考えを一歩進める。身体は自身を壊し続けている。作っては壊し、作っては壊し。で、壊した残りカスが、排泄される。この、作っては壊し、作っては壊しというのを指して、「動的平衡」と呼び、生物の基本的な性質として注目し、本にも書いている。こんなんで合ってるかな。

 

動的平衡3は、でも、もう動的平衡という概念については語り尽くしてしまったような感じがする。若い読者を想定してか、生物学の研究者になるにはどういう心構えで臨んだらいいかみたいな話も多くなり、また、既に前著で書いたことの繰り返しもある。これも福岡先生のことだから全て計算ずくであろう。生物は、DNA情報一つとっても、大事なことは繰り返しをいとわないから。だから著書でも大事なことは繰り返す、と、そういうことなんだと思う。

 

今回も、面白かったです。