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大昔、生物学者になりたかった40過ぎが、今また再チャレンジ

中学校の検定教科書は面白い

ひょんなことから、中学校の検定教科書を集中して読む機会に恵まれている。

塾講師をちょっと始めてて。その塾での仕事の幅を広げるため、中学生の学習指導を総合的にできるように、英数理国社5科目の検定教科書を読む必要に迫られているのだ。

塾では検定教科書に加え『教科書ぴったりトレーニング』という定番の教科書準拠問題集を使うことがなんとなく推奨されている。

この仕事を始めて、ほぼ3ヶ月。

面接で合格となったその日に教科書販売所に行って各科目の検定教科書を中1から中3まで買った。で、『ぴったり』を一冊ずつ買い揃えながら、短時間勤務と並行して、一冊ずつ教科書を読み込み、『ぴったり』の問題を解き、匍匐前進してって、今に至る。

これまでに、そのようにして読み終わったのは、英語の三省堂の教科書『ニュークラウン』を中1から中3まで、数学の東京書籍の教科書『新しい数学』も中1から中3まで、あと、理科の東京書籍の教科書『新しい科学』の中1のやつ。で、今さっき、国語の光村図書の教科書『国語』の中1のやつを読み終わったところ。

こうして各科目を学んでいくと、科目同士の相補関係みたいなのもだんだん見えてくる。中学校での教育というものが、どういう目的を持って、どのような人間を育成しようとしているかが、ぼんやり見えてくるような気がする。

 

本気で勉強したい何かが明確に見えはしたが、その分野について全くの白紙、ということって、まあまあよくあることだと思うんだけど、そういうときに取るべき行動として、中学の検定教科書から学び始める、というのはなかなかナイスな判断だと思う。小学校での学びは、まあ普通に社会生活を送れているのなら、そこそこすでに身についてることだと思う。それに対して、中学校での学習の内容というのは、なんというか、まあほぼゼロから始まって入るのだが、やってることの内容自体はかっちりと充実してる。やって損はないなと感じられる手応え。で、高校での学びっていうのは、多分、中学での学習内容を強く前提知識として要求するような進行の仕方をしてるんじゃないかな。すでに手元に高校の英語教科書、三省堂の『クラウン』ってのの高2と高3のやつがあって、パラパラめくってみても、マジでそう思う。

あと、英数理国社5科目全てをやることの意義ってのも、大きいと思う。この5科目は、個々人の人生や社会全体にとって大切だからこそ、義務教育の主要科目になってるんであって。理系の人で国社はどうもキライで、という人も、ああそれでもやっぱりもう一回改めて国社をやりなおしたいな、ってなったら、もともとキライなわけだから、いきなり高校の教科書だと歯が立たないと思う。そこで、中学の教科書からやればいい、というのが、このブログの主張です。良かったらご参考に。文系だけど数理をやり直したいな、っていうパターンの人も同様。

 

夜、読み終わった光村図書の国語の教科書の面白さの余韻にひたり、勢い余ってこのブログを書いちゃいました。教科書、各社、素晴らしい。中学の教科書は必要な前提知識の量も少なく、それでいて書いてある内容は本格的です。読み物として非常に優れている。みなさん、是非、時間を作って、読んでみてはいかがですか。けど、実際問題、おとなになってから読み通せる時間とモチベーションを確保できる人は、学校や塾の先生か、子供を教育する親の立場になった人、この2パターンかな、とは、思っちゃうけど。