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大昔、生物学者になりたかった40過ぎが、今また再チャレンジ

中学の理科の教科書を読んだ感想。大日本図書の中2のやつ

今、また一冊、中学校の検定教科書を読み終わったとこ。軽く、読書感想文的な文章を、この読後直後のタイミングで書き記しておきたい。

読んだのは、大日本図書っていう出版社の、中2の理科の教科書、『理科の世界2』。合わせて、準拠問題集『教科書ぴったりトレーニング』の、この『理科の世界2』に対応したやつを、一章ずつ教科書、問題集と交互に読み、解き進めていった。

実はここ最近、中学の他の科目の検定教科書も読んでいる。で、思う。この大日本図書の理科の教科書は、社会科との連携を特に意識してるのが面白い、と。ちょいちょい出てくる、この理科の法則などが発見、確立された頃、日本ではどういう歴史だったか、みたいな書き込みが、俺は好きだった。一番凄かったのが、パスカルの紹介かな。パスカルは、もちろん思想家としても有名だが、物理学とか数学の研究でも有名で。で、パスカルの生きた時代、日本では?いやマジ、「徳川家光が将軍になる。」って、この教科書では書いてあるんだけど。いや考えてみればそうだよなあ、と、しみじみ考え込んでしまう。江戸時代まるまる、欧米は日本に先行して理科の各科目にまつわる研究を散々やってきてるわけだから、日本が明治以降追いつき追い越せ、で、部分的には追い越した部分もあるのかもしれないけど、思想的背景っていうか、深みっていうか、それこそ理科の教育システムとか、そういう根本的なところが、やっぱまだまだ欧米にはかなわないんよ。だから、真摯にまだまだ欧米に学ぶっていう姿勢は、今後100年くらいは続けなきゃダメだと思うんだよね。理科を本気でやる人は、日本語でだけ学んでたんでは不足だから。絶対。英語などの欧米諸語を身に着け、どんどん教科書を読み進めてくっていう心がけが、大事だと思う。

ちなみに、ふた月くらい前に、東京書籍っていう別の出版社の中1の理科の教科書も読んだんだけど、あっちの方は、社会科との連携ではなく、国語との連携を意識した教科書だと感じた。あれはあれで素晴らしいと思ったね。この今回のブログ記事で上述したことと矛盾することを言うようだけど、日本の理科教育の深みを感じた。理科の基本的概念を文章で書き表すことをすごい大事にしてて、各章、最初に文章題のお題がドーンと出て、章末にそれへの回答例が明示されてて。サイエンスライティングの面白さをストレートに伝える、良い教科書だと思った。日本の理科教育も捨てたもんじゃないと思ったね。

まあ、大日本図書も東京書籍も、どっちも、ま、素晴らしいは素晴らしい。残りの学年のもどんどん読んでって、またブログで感想文をアップしていきます。