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大昔、生物学者になりたかった40過ぎが、今また再チャレンジ

都立高校入試過去問の英語を解いてみた感想

都立高校の、自校作成じゃない共通問題の方の、英語の過去問を、2022年度から2016年度までの7カ年分解いてみた。使った本は、『2023年度 東京都公立高校入試過去問題』(東京学参)。解いてみた感想を、このブログ記事にて書いてみたい。

問題形式は、2016年度から2017年度にかけて微妙に変わっていて、2017年度から2022年度までは完全に全く変わっていない。その2022年度の側の問題形式は、大問1がリスニング。大問2,3,4は、英文を読ませた上での、ほとんどが選択問題。ただし大問2は英作文を含む。

大問2は、4つある大問のうち、一番多彩。なので、ちょっと段落を変えてさらに詳述する。出てくる英文は、短めの会話(会話の中で言及される図表つき)が2本とメールの文章が1本。で、その計3パートにそれぞれ問題が出される。ちなみに、この3パートは別個独立ではなく、大抵、英語圏出身のネイティブスピーカー高校生と日本人高校生の間の交流を描いた続きものである。最初の会話、そこから緩やかに展開した状況での2番めの会話、そして、ネイティブスピーカーが本国に帰国したりとか日本人高校生がホームステイから日本に帰国したりとかした後での、二人のメールのやりとりが、3番めの問題文となって出てくる、という流れ。問題数は少なめで、1番目の会話につき1題、2番めの会話につき1題の選択式問題。で、メール文章については2題。最初の1題が選択式。で、後の方の問題が、英作文である。メールに対して返信するというシチュエーションで、あなたならどう返信しますか?という体で、Dear なになに…とかは書いてあって、一番肝心なところが抜けた状態の返信メール文章が示される。そして、「英文3個で、最初のメールで問われた事柄について的確に答えた英作文を作成しなさい」と来る。

大問3は、長い会話。登場人物が4人くらい入り乱れて会話が飛び交う。大問4は会話ではない普通の英語長文で、毎回、心の琴線に触れるような内容である。来日した交換留学生を英語でもてなしすぎて、その留学生が日本語を使う機会を逆に奪ってしまって微妙な雰囲気になる、とか。よくぞまあ毎年毎年、うまく中学英語の文法やボキャブラリーを使いまわしながら、ぐっと読ませる英文を作成してくださるものだと、俺は感動すら覚える。

と、今、気になって確認したら、この東京学参の過去問の後ろの方に、配点表があった。各問題は4点だが、英作文だけ12点分ある。で、100点満点。

さらに、最近ニュースになってるが、都立高校入試は、別に各中学校で行われるスピーキングテストというのが導入され、そのスピーキングテストのスコアも算入して入試選抜が行われる。まあ、もし裁判で都が負けたり世論が大反対だったりとかしたらスピーキングテストはすぐには使われないこともあろうが。なんか、「ESAT-J」とかってテストが導入されるらしいんだけど、ニュースによると、このスピーキングテストの告知が充分でない、というのが原告の方々の主張。確かに、告知は足りなかったかもね…。

思えば、2017年度から6年連続の長きに渡り、入試英語の形式が全く変わっていないというのがそもそも問題で、時代のニーズに合わせて進化していくべきなのかもしれない。で、時代は4技能全部を、ということで、聞く、話す、読む、書く、の全部をテストしなきゃ、国際人を輩出することは出来ない、という判断は納得できる。だから、告知をもっともっとするべきだと俺は思うんだよね。今年度はポシャっても、近いうちスピーキングテストの導入に都が踏み切るのは俺は良いことだと思ってます。

ちょっとスピーキングテストに筆が滑りすぎたので、ペーパーテストの話に話題を戻す。そうだな、独学が好きな人とかは、ともすると「英文を読んで問題を解く」ことばっかりになっちゃって、リスニングと英作文が未着手のままになっちゃうのが、俺は心配。恥ずかしながら告白すると、この大問1のリスニングの、5題ある問題のうちのラストの、英語のスピーチを聞いて英語で回答を求められる5番目の問題が俺は苦手で、2017年度のとかが、完全にお手上げだったりした。塾講師なのに…。恥ずかしい。四十路のおっさんなんでね、俺の中高生時代はまだまだ昔ながらの英語勉強法が横行してた。リーディングに過集中する偏った教え方の影響をモロに受けて、若いときに英語耳を鍛える総量が足りてないんだと思う。まあ、今からもう一回やり直しますわ。

あと、英作文。どうやって練習するかだけど、最近だと中学校とかにネイティブの先生がいらっしゃるんだよね?ALTっていう。定期的に、英作文を書いてALTの先生のところに持っていって、添削してもらうのは素晴らしいことだと思う。また、おとなになってから学び直す人は、オンライン英会話で先生に文章をチャットで送って、その場で添削してもらうのはどうです?俺は今はオンライン英会話をお休みしてるけど、マジで英語をやり直すとなったら、そういうこともやろうと思ってますけれども。今は、塾講師になったばっかりなんで、中学5教科をまんべんなくやんなきゃいけなくって、英語ばっかりにフォーカスを当てた勉強がまだしばらくはできないんで、ネイティブキャンプを一旦退会してる状態っすね。

と、まあ、英語の過去問に関しては、そんなところでした。