説明責任の行き届いた社会を目指して

大昔、生物学者になりたかった40過ぎが、今また再チャレンジ

都立高校入試過去問の社会を解いてみた感想

都立高校入試の過去問(2023年度 東京都公立高校入試過去問題(東京学参))を入手しコツコツ1科目ずつやってきて、ラストの社会をやりきった。他の科目をやってみた感想は先日別のブログ記事にアップしたので、気になる方はさかのぼってみてくだされば幸いです。で、このブログ記事では、社会の問題を解いてみた感想を書く。

俺は理系のバイオ崩れで、昔、大学を中退してる。まあ一応は理系だったわけで、俺には社会は大変なんじゃないかな…と思って、それもあって一番後回しにしちゃったのかもしれない。でも、やってみて、案外ラクにできたのに、自分でもびっくりした。

一応、過去問をやる前に、検定教科書をざっと見ておいた。教科書を読むのは、これはやっておかないと、武器無しで戦うようなもので、ダメだよね。でも、じゃあ教科書を一回読んだから無敵だったかというと、それがそうでもなかった。わかんなくてもなんとかなるような聞き方ではあるものの、教科書レベルでは網羅してない知識がやんわり問われるような問題もあったような気がする。

そうそう、問題の作り方にも特徴を感じた。上で「…知識がやんわり問われる」と書いた。これはつまり、その知識がわかんなくても、問題文の他の箇所をよく読めば答えにたどり着けるようになっている、という事を言いたかったんです、俺は。いやマジ、1つの問題が、問題文中の統計の数字を、与えられた図表と照らし合わせればそれだけで正解がわかり、さらにそれ以前に一般教養が豊かな人なら問題文の最初のフレーズでピーンと来てあっという間に正解がわかっちゃう、そして、例えば「欧州連合が発足した正確な年」などといった豆知識まで完ぺきな人は、問題文の後半に出てくる一節を深く読み込むことができて、その答えが絶対間違いないことを確信できるようになってる、とかね。

ほとんどが選択肢から選ぶ形式の問題だが、ところどころで文章で答える形式の問題もある。ちょっと無視できないレベルの量。やっぱしだから、文章で答えるための最低限の国語力は必要になってくる。いや、そんな複雑な文章を書く必要はないんだけど、でもね、求められることにジャストミートで応じる文章って、やっぱし結構、書くの難しいと思うから。ま、教科書中心に勉強しといて、過去問に早めに手を付けて、解答例をよく読んで、ああこういう文章を書ければいいのかって把握して、そんでまたざっと教科書をパラパラめくったり、また時間を置いてその同じ過去問を繰り返し解いて、自力で文章をひねり出してみる、とか、そんな勉強の仕方で、まあ問題ないと思うんだけど。…でもまあ、俺自身は、一応、記述式の問題を解くトレーニングは、正直結構やったんで。このブログを受験生の人が読んで、ああ勉强しなくったっていいんだと思っちゃわれるのも心が痛むんで、言っておきます。俺は、塾講師になって半年くらい経つんだけど、俺の勉強法は、まず検定教科書と、教科書完全準拠の問題集というのが本屋に行けば売ってるんで、それを買い揃えました。俺は、新興出版社ってとこが出してる『教科書ぴったりトレーニング』ってのが好きで。教科書は帝国書院の地理、歴史、公民。あと、諸事情で東京書籍の公民も読む必要があり読みました。全部、ぴったりも買い揃えて、教科書読むのと同時並行でぴったりの問題も実際解き進めていったんだ。で、ぴったりの問題には、ちゃーんと記述式の問題が適度に含まれてて。いいトレーニングになったと思う。そういうことやってたから、都立高入試の過去問にも対応できたのかもしれない。

ただ、都立高校を目指す受験生は、限られた時間の中、5科目も同時並行でやっていかなきゃならないんで、社会にかけることができる時間・気力はそんなにたくさんはないと思う。それに加えて、内申点も上げなきゃなんない。技術家庭とか保健体育とかの点数は2倍にカウントされる、となれば無視もできないだろうし。部活、委員会とかも…。本当に、中学生は大変だと思う。

現実問題、社会でいい点取れる人ってのは、そういう忙しい中でも、実社会に興味を持ってニュースとかを積極的に聞くような人なんだと思うね。塾にめちゃめちゃ通わされてるとかってパターンじゃなければ。入試というのを1つのきっかけに、科目としては社会に分類されるような知識の基礎を身につけることを喜ぶような、バランスの取れた「教養人の卵」みたいな人が、社会を喜んで勉強するんじゃないかと思うんだよね。そうだとすると、中学生が社会で点数アップするように、外部から働きかけることは、できるのか、できるとしたら、それはどのよな働きかけか。俺が考えるに、うーんそうだなあ、実社会に興味・関心を持つように仕向けるというか、まあだから例えば塾での授業としては、大人側としての講師自身が、実社会に心から興味関心を持ち、喜んで情報収集して、責任ある実社会との関わり方を率先して実践してみせることかな。そういう楽しそうな姿を見せることで、生徒の自発的な変化を促すのが、良いと思います。もちろん塾だけじゃなく、学校や家庭とかでも、基本的には一緒だと思う。

社会に関しては、そんなところでした。