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大昔、生物学者になりたかった40過ぎが、今また再チャレンジ

『英検準1級 総合対策教本』(旺文社)読書感想

『英検準1級 総合対策教本』という、旺文社の英検書を、読み終わった。読書直後のタイミングで、感想文をしたためておきたく、これを書いている。

といっても、この本を読んだのは今回が初めてではなく、数年前にも一回読んでる。また、その時に、英検準1級を受けて、まあ一応合格した。

じゃあなんで今回改めてこれを読み直したかというと、塾講師になったんで、生徒を指導して英語力をつけさせる、学習指導力を磨く必要が出てきたんで。そのような観点から、自分がこれまでやってきた英語学習というものをもう一度客観的に眺め直す必要が生じたからである。

実は、英検1級も調子に乗って何回か受けたんだけど、このまえとか、ギリギリでまた一次試験落っこちちゃって。で、今の俺には、まだ1級は時期尚早、準1級レベルの問題に対して無双状態になるのを目指すのが実践的である、という判断も、今回の『教本』再読のもう1つの動機である。

 

そろそろ、この教本の内容説明も。旺文社の英検書は非常に充実してて、この各級に対して出てる『総合対策教本』、このブログ記事では以下「教本」と呼称するが、この教本は、英検の試験でどんな問題が出るか、どんな対策をすればより点数が取れるか、ということを詳細に説明してくれる。これを読めば、英検の各級の試験がどういう試験なのかがざっくりわかる。教本と、あと、合わせて、英検の過去問をやれば、まあ最低限度の武装にはなると思うよ。試験本番に対してね。

 

あと、準1級というのがどういうレベルかというと、目安「大学中級程度」というのが公式の見解である。俺の体感も交え具体的に言うと、すぐ下の2級までで、一応、文法は全部網羅するんで。準1級は、新しい文法がもはや一切出てこんのよ。で、じゃあ、何が違ってくるかというと、出てくる単語が難しくなる。けどね、1級も、合格してないながらも何回か受けた経験から言うと、1級ほど本気で何でもかんでも聞いてくるわけではなく、ちょっとまだ柔らかい聞き方をしてくれてるのが、ありがたい。例えば、難しめの単語のそばに、その意味を類推できるようなちょい丁寧めの言い換え表現とかがさり気なく書いてあったりとか。

思うに、1級と準1級の壁って、結構高いと思うよ。で、1級の例えば冒頭のボキャブラリー問題が全然出来ないからって、ガリガリ、難しめの単語帳とかを勉強するのも、それだけやってるんじゃあ不毛だと思う。そうじゃなく、英語学習に対する取り組み方そのものを、もっと根底から変えていかなきゃならないんだと俺は思う。1級の、メチャムズの過去問とかに取り組むより、準1級の、読み込んだり聴き込んだりすれば優しくケアの行き届いた過去問で充分。準1級の過去問とかを使って、やるべきは、英文を読んで、自分の頭の中に朗読の音声をスムーズに流せるようになること。フォニックスっていうんだっけか。日本語は、発音は簡単じゃん?でも、漢字を学ぶのがえらい大変。で、英語は、漢字がない。でもその代わり、発音を完全にこなせるまでが結構大変で、準1級や2級レベルの教材を使って、英語の発音を身につけるべきなんだと思うんです。

で、まあ一応、どんな英文でも、読みこなす、すなわち自信を持って音読できる状態になり、そしてその状態になったらやるべきことがあると思う。これ、最近俺、仕事柄、日本語でやったことなんだけど。あのね、英語圏の小学校や中学校の検定教科書を、読むべきなんだと思う。

考えてみてください、NHKニュースとか、子供の頃、聞くの嫌だった思い出はありませんか?でも、大人になるにつれ、社会に関心が出てきて、ニュースをチェックするのが楽しくなっていく。この変化はなぜ起こるのかというと、学校で各科目の勉強をして、社会や科学のことについて知識を得て、自分の意見も持つようになっていったからではないか。

で、塾講師になってすぐに、俺、中学校の検定教科書を、英数国理社と全部読み直した。本当に、まともなことが書いてあって、素晴らしかった。で、英語の話に戻ると、例えば英語の一般向けのラジオニュースとか、俺もかなり一生懸命聴こうと努力したんだけど、続かなくて。なぜか。英語の英数国理社の教科書を読んでないせいで、各分野の英単語や、英語圏で一般的に考えられている世論、また世論に対して自分はどう考えるか、みたいな深まりが、自分の中に熟成してないせいで、それで、ラジオニュースについていけないんだと思う。でもこれ、そりゃそうだよ、だって、NHKニュース聞く時の日本人だって、学校で習った知識をフル活用して聞いてんじゃん。小学生に合わせてニュース作ってたら、みんな怒り出すでしょ。成熟した大人のためのニュースは、聞きこなすにはそれ相応の一般教養というのが必要。で、英語圏にそのような存在としてデビューしようと思ったら、そういう一般教養がなきゃダメなんだ。

 

そこらへんのことが、残念ながら、英検書には書いてない。仕方ない、だって英検書にみんなが期待するのは、いかにして合格するかのノウハウだから。だから俺は、このブログ記事で、みんなに訴えつつ、自分自身にも言い聞かせたい。準1級レベルまで行ったら、ギリギリで準1級受かった!次は1級じゃー!っていうんじゃなく、準1級レベルの教材を大切に何回も繰り返して自分のものにして、英語の文章を頭の中で音声化する能力を確固たるものにして、で、アメリカやイギリスの検定教科書やオンライン教材などを、手を尽くして調べ、入手して、まともな一般教養を、英語圏における一般教養を、身につけることを考えるべきだと思う。

1級レベルで求められる語彙はマジでヤバい。あれに無理やり飛びつくよりも先に、せっかく準1級レベルまでで、基本的な英文を読んだり聴いたりする力が手に入るわけだから、俺は、検定教科書に手を出したい。俺はちょっとイギリスに行ったことがあるんで、ハイネマン社とかを狙ってます。

まずは、俺も、準1級をただ合格しただけで、準1級レベルを完璧にはしてない。正直、リスニングとスピーキングの能力がグラグラ。そこら辺を完璧にして、次のステップに進みたい。という局面で、この「教本」を、読了したところでした。英検準1級の試験の概要が改めて頭に入って、良かった。塾で教える時に使えるように、三省堂の高校の検定教科書でクラウンってのがあるんだけど、それをひと通り読みながら、「クラウンを使っていかにして生徒を準1級レベルにまで指導していけるか」を追求していきたいっす。とりあえず、当面は。

まとまりがつかなくなってきたんで、この辺で。