晃洋書房という出版社の、『本気で、地域を変える 地域づくり3.0の発想とマネジメント』という本を、今、読み終わった。軽く感想文をここに書く。
この本を手に取った動機としては、今俺が所属してるある団体で、割と主体的に参加してたら、代表の人から、もっと色々これからやってくれないかと内々にお話があり。それで、社会活動のノウハウみたいな本を、軽く図書館で探したら、近刊でこの本が目立つようにおいてあった。
読了してみて、なかなか良い本だなというのが率直な感想。かなり実践的。ちょい学者寄りの、それでもモロ実践者が、必要なノウハウを国内外問わず選り抜き、コンパクトなサイズにまとめた、読みやすい本だ。出てくる実例が生々しい。実際に関わった事例がたくさん、ってかほとんどがそうなんじゃないかな。
俺は、地方自治体の役所にこれから勤めるというんでもないし、けど、読んでみてよかった。どこに住んでても地域性ってあるし。また、「地域」というのを、「所属してる文化的な団体一般」と読み替えても全く差し支えない。そういうふうに読める。所属してる人の集まりの中で、既存の文化をどう変えていくか、という話は、非常に普遍性が高い。で、その問題に正面から切り込んで、具体的なアドバイスの形にまで落とし込んでるこの本。なんて言うかな、かなり栄養価が高いって言ったらいいのかな。
ここらへんから、この本を既に読んだ人を意識しながらこのブログ記事を書き進めてく。いや、第5章と第6章だけが特別素晴らしいっては言ってないんで。第1〜4章も素晴らしい。地域を変えるっていうワンテーマを深堀りするにはステップを踏まないといけないんで、このテーマの議論の土俵に上がるために、第1〜4章は的確な記述を提供してくれてる。
その上で、第5,6章的な話をもっともっと学びたい、っていうんであれば、他の本、昔からの定番の教科書とかに、進んでいってもいいんじゃないかな。そういう入口に、この『本気で〜』は、なってくれている。例えば、じゃあドラッカーの『マネジメント』にチャレンジしようか、とか。時間が許せば、俺自身が、これは本気で読もうと思ってるんだけど。
今、パラパラめくって、本の内容を振り返ってみて、ごめん、繰り返しになるけど、ホントに第1〜4章も素晴らしい。これ、この本、例えば役所やNPOとかが、部署を挙げてなにか改革しようとかって時に、全職員に持たせるとか、そういうふうに使えるよ。書き方がわかりやすい。伝わる文章、伝わる図表・写真を駆使してて。事例も、書いてるご本人がほぼ当事者だから説得力ある。
これから何かを変えようという人が、この本を座右に置いて、改革を進めていく。そんな風景が目に浮かびました。