説明責任の行き届いた社会を目指して

大昔、生物学者になりたかった40過ぎが、今また再チャレンジ

『マネジメント』日経BP版の第3分冊を読み終わっての感想

ドラッカーの『マネジメント』読書も後半戦、全4冊のうちの第3分冊を読み終わった。その感想を書く。
 
読みながら、21歳の頃を思い出していた。大学のサークルで人間関係に壮絶に失敗し、失意のバイト生活をしていた頃。とうとう大学を休学し、フラフラしていた。そんな中、9時〜17時のバイト、というのに、スーッと応募したのであった。なんにもわからない中、面接で「仕事というものを知りたい」などと好き勝手しゃべってた。そしたら、受け入れてくれた、ベテラン社長さんが居た。
心底、可愛がってくれた。業務時間外で、何しろ本を読んだな。日経文庫っていう、仕事関係の手引みたいんが充実してるやつを中心に。そのように俺をコントロールしたのも社長だろう。そうだとしか考えられん。頃合いを見計らって、社長が俺を飲みに連れ回してくれるようになった。ジャブジャブ飲んだ。楽しかった…。
マネジメントのIIIだが、本当に、まっとうな仕事の本だよ。真面目に仕事に取り組む人が読む本。社長も読んだんじゃないかな?どうだろ。なにしろ、仕事への愛が詰まってる。目標による管理、とか、良いよなあ。自分から目標を立て、その目標に対して仕事をしていく、など、素晴らしい内容だ。洋の東西を問わず、愛情を持って仕事に取り組む人って、大勢いるんだと思う。アメリカにもドイツにもたくさんいたんだろう。そういう人たちとの関わりの中で、ドラッカーは、インスピレーションを得て、この本を書いた。そうだろう。
 
社長との思い出にひたり続けるのも悪くないが、ちょい、ここでモードを変えて、この第3分冊に関してマイナスなことも書こうかな。いや、マイナスってほどでもないけど。この『マネジメント』っていう本ってさ、オールインワンを目指した本なんだと思う。ドラッカーは、「ここに経営学のすべてが詰まっている」と言えるような本を、書いてみたいという野心を抱いたんだと思うんよ。そのような野心により、この『マネジメント』は、ドラッカーの他の著作と、性格が違うんだと俺は感じる。で、そうだとすると、いや、目標管理とかは抜群に鋭いけど、まだわかってないこととかに関しての歯切れの悪い記述も頑張って読み進めなきゃならん。ドラッカーの本だからって、面白くて面白くて一気に読んじゃいましたーっ、っていうふうにはなりにくい。意思決定とか組織論とか、詳しい人ならまあそんなに読むのは苦労しないと思うけど、俺はそんなに詳しくなかったし、あと、実務経験が足りないからなのかもな、ちょびっと読むのに我慢はしたかな。
そんな感じです。とにかく「目標管理」が良かった、内容面では。第3分冊は、これに尽きる。働いてる一人ひとりは違う人間なんで、たとえ同一文言の社是に従っていたって、個人的な受け取り方は違う。だから、自ら自分のビジョンを言語化し周りとコミュニケーションを図っていくことで、それでこそ1+1が3にも4にもなっていくんだ。