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大昔、生物学者になりたかった40過ぎが、今また再チャレンジ

『新編 数学I』(数研出版、教科書番号「数I/714」)読書感想

数研出版の高校数学の検定教科書は、2023年現在、この時点での「新課程」に対して、6種類くらい出てるんじゃないかな。その中から、俺は、『新編 数学』シリーズを選び、早速、数学Iのやつを、通読し終わった。そこで、この感想文ブログを書いているところである。
 
いや、なかなか面白かったです。俺は、自分が高校生の時、微分積分がわかんなくてつまづいて、高校の実力テストみたいなのは5点だのなんだのと一桁台の点数を連発してた記憶がある。その後、大学時代、理数科目で地獄を見て…。まあ、過去を振り返ってばかりいてもしょうがないんで、ここらへんで止めときます。
 
で、今、俺、ひょんなことから塾講師の仕事を始めてて。2年目っすね。1年目は、中学校の5教科の検定教科書を読み切るんで大忙しだった。で、今、ちょい自由に今後の仕事の進め方の希望に沿って準備作業をする余裕が出てきたんで、で、ちょい前までは英語をガンガンやってた。で、英語の学習が一区切りついたんで、数学に移ったんです。俺、高校生に数学を教えられるようになりたくって。そこで、高校の検定教科書の最新版に着手した。
 
書き方はシャープで平易で、良い教科書だと思います。第一章の数と式、第二章の集合と命題など、特に分かりやすかった。27ページの右下、有理数とは整数と有限小数循環小数に分けられるっていうちょっとした表など、なかなかに素晴らしい。そういうふうにクリアに状況を整理してくれれば、初学者は混乱せずに済むだろうと思う。また、69ページ、いや、第二章全体についてそうなのだが、ウィトゲンシュタインの規約っつったっけか、「真理値表」みたいな発想へと至るための、なだらかで落ち着いた思索ルートをていきょうしてくれてるね、この教科書は。∩や∪といった記号と、⊂や⊃といった記号の使い分けの説明も、簡潔明瞭で栄養バランスの良い記述だと思った。
 
あとは、そうだな、第五章のデータの分析では、ドカドカいろんな統計の複雑な内容が詰め込まれてて。まあこの第五章に限らないのだが、ちょい、検定教科書を個人で買って勉強する人のためにもひと言。例題の答えとかも掲載されてないし、まあそこらへんを「教科書ガイド」を使って全部チェックするっていう強力な方法もあるけどさ、結構教科書ガイドって高いし、教科書ガイドを使わないんならね、教科書の全部の問題を完全に活用し理解していくっていうのをあんまり追求しすぎても疲れちゃうと思うんだ、俺は。教科書は、説明の仕方が本当に素晴らしいんで、その説明の仕方を良く読んで味わって、それでおしまいでいいんじゃないか。で、各単元の内容をもっと網羅的、徹底的にマスターしていくためには、副教材を活用すべきだと思うんよ。だから、俺は、教科書の学習が一段落ついたら、青チャートの新課程版を入手するつもりっす。教科書、ところどころ、章末問題の最後の方とか、わかんねえところ、あるもん。それ、解説がないんで、あんまり一人でウンウン唸っててもしょうがないじゃん?教科書は、説明が素晴らしいっていう、それ以上でもそれ以下でもない。説明を味わえば、それで良し。そう思ってます。
 
そんなところかな。んじゃ、早速次の数学Aに移りますわ。読み終わったらまたレビューしまーす。