説明責任の行き届いた社会を目指して

大昔、生物学者になりたかった40過ぎが、今また再チャレンジ

『認められぬ病』読書感想

柳澤桂子著『認められぬ病』(中公文庫)を、読了した。柳田邦男による解説を読む前に、自分の言葉で感想をしたためておきたい、と、この文章を書いている。

現代医療の抱える問題点を、理知的に情熱的にえぐる内容だった。

また、俺は、バイオ研究に身を投じたいと熱望しながらそれを果たせないでいる人間なので、著者の華々しい研究活動に、すごいなあ、と、素直に憧れた。

 

…と、今、この2023年末、結構古いこの本を、なぜこのタイミングで読んだのか、ということも、もしかしたら不思議がる人もいるかもなので、ひとこと書く。いや、叔父が、今でも俺をかわいがってくれてて。叔父から渡された本の中の一冊に、これが含まれていたのである。

世の中、霊感っていうのかな、理屈では推し量ることの出来ないパフォーマンスをバンバンする人って、実際いるものだ。叔父は、俺がどんなにバイオ研究を熱望しているか、そんな俺にこの本の読書がどういう結果をもたらすか、などを、俺の知っているような帰納や演繹によってではない方法で、分かっていたとしか思えない。

この叔父は、父の弟に当たる。兄弟仲はあんまりよくなさそうだ。しかし、陰と陽のように、お互いがお互いを補完し合う関係のようにも、俺もこの年になって、思う。

このブログ記事は、だから、そんな叔父のパワーを少しでも世の中にも還元したくて、書いた。『認められぬ病』、名著ですよ。うずもれるのはもったいない。