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大昔、生物学者になりたかった40過ぎが、今また再チャレンジ

『CROWN English Communication I New Edition』(三省堂の高校英語検定教科書、ただし令和4年で既にこれより新しいのが存在)読書感想

三省堂の高校英語検定教科書、『CROWN English Communication I New Edition』を、読み終わった。題名にも長ったらしく注をつけたが、これ、令和4年12月現在、既にこれより新しい教科書が出てて。今年4月から高1の人は、学校がCROWNを採用してる場合、俺が今読んだこれじゃなく、新しい『CROWN』を使ってるはずである。ご注意を。

新しい方を読んでも良かったんだけど、なんか、俺の探した限りじゃ朗読CDが売ってなくて、ウェブサイトから聞けるようになってるだけだったりして。また、『II』と『III』も一気に読もうという気でいるので、新課程版はまだ『II』と『III』が出版されてなかったりしたんで、俺は今回、旧課程版をあえて選んだ。

なんというか、英語の読み物がポンポンと並べて読めるようになってる教科書で、楽しく読解した。色々自己流で勉強してきた中で、気づいてきたのだが、読んで面白いと思える英文に巡り合うことって、そうそうないんだよね。そりゃそうだ、俺、日本人だし。いきなりアメリカのABCニュースとか、ロイター通信の記事とかにかじりついてみたりもしたけど、歯が立たなくって、中断しちゃった。NHKニュースとか、子供の頃、嫌いだったけど、普通に日本に暮らしながら色々学んできて、社会に興味も出てきてから、だんだんNHKニュースが楽しくなってくるじゃないですか。それと同じで、本物のアメリカ英語やイギリス英語を楽しく消費できるような内臓を作るためには、いやマジ、アメリカやイギリスの小中学校の検定教科書を読まなきゃ、ダメだと思うに至りました。

ま、で、今すぐにそれをするのはちょい時期尚早だと思ってて、いや、いつか近いうち、イギリスとかの検定教科書には手を出したいと思ってますけど。けど、順番的に、日本の検定教科書できっちり英語を勉強するのが、日本人として英語を学ぶに際して優先度が高いだろうと判断しました。ちょっと色々わけあって最近中学校の検定教科書をしっかり読む機会があった。いろいろというのは、半年ちょい前から俺、塾講師として働き始めてて。その関係で。で、中学校の検定教科書を読み終わったんで、高校の教科書へと進んだというわけです。

日本人が読むべき内容の英文が選りすぐりで揃ってた、と、思う。言語を学ぶ際、文法とかにももちろん気をつけなきゃいけないけど、それと同じくらい、文章で扱われている内容の方向性にも注意を払うべきだと思う。若田光一さんのこととか、ちゃんと知らないとね。国際宇宙ステーションで日本人代表として世界と向き合ってる人なんだから。そこで若田さんが話す言葉は英語やロシア語だろう。辻井伸行さんの記事も、興味深く読んだ。ピアノの音色に国境は関係ないわけだから、海外の人と共通の話題にしやすい対象の人物だ。「坂茂」とかって、ちゃんと知っとかないと読み方すら自信持てない。「ばんしげる」さんですね。プリツカー賞受賞の建築家。日本の建築界は本当に才能のある先生たちのオンパレードで、プリツカー賞って建築界のノーベル賞って言われてるんだけど、日本人がガンガン受賞してるの、知ってました?俺は数年前ちょっと建築をかじったんで最低限の知識はあったけど、坂茂先生の作品は一回も見たことがなくって、この『CROWN English Communication I』の中の写真で初めて見ました。災害現場に直行して、紙とかを駆使して、応急の建物を美しく建てちゃう人。道理で、表参道の現代建築とかを巡ってた俺のアンテナには引っ掛かんなかったわけだよ。

そんなとこかな。そうだな、文法解説とかを読んだ感想とかも。サラッと書いてあるだけなんでね、文法に関しては。とてもこれだけでは不足だと思います。英文のレベルもそこそこ高いと思ったし、中学英語を完璧にしてきた人が、さあ高校生になった、英語を頑張るぞっつっていきなりこれに取り組んでも、キツいものがあるかなと思う、正直。本屋で、売れてる文法書を別で買って、文法力を補強する必要があろうかと。俺、この前、『大岩のいちばんはじめの英文法』(、俺は超基礎文法編の方を先に)読んだけど、すごい良かったですよ。ああいうのをしっかり読み込んで、最低限の英文法力をつけた上で、先生の指導の元、CROWNにコツコツ取り組んで、わかんなかったらすかさず質問できる環境に身を置くことが、大事なんじゃないか。

あと、んじゃ、そういうふうにして勉强していけたとして、もしくはおとなになってから独学で英語の復習をしてるような人もですが、おすすめしたいことが1つ。朗読CDは、買ったほうが良いと思います。語学なんで、耳から聞いて、口から発音。そういうトレーニングをしないことには、始まらないっすよ。俺は、とりあえずすべての章に対して少なくとも3,4回はシャドウイング、朗読音声を聞きながら同時に発音っすね、そういうメニューをこなしてます。

そんなとこかな。良い教科書でした。サラッと読んでこれで終わり、ってんじゃく、塾での俺の授業で活用することも強く検討してまして、この教科書と今後とも長く関わっていきたいと思ってます。