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『英検3級総合対策教本』(旺文社)読書感想

旺文社の『英検3級総合対策教本』を、サラッとだが読み終わった。巻末の模擬試験も全部解いた。読み終わった直後のこのタイミングで、感想というか、レビューをしたく、このブログ記事を書いている。

読んだ背景として、俺、塾講師になって半年くらい経ってて。仕事の都合で英検3級対策をする必要が生じた。で、たまたま、昔、甥っ子の勉強を見てた時に購入した上記の本が手元にあったんで、ダーッと読んでみた。

英検に詳しかったらごめんなさい、基本的なところから書いちゃうんだけど、英検3級は、中学卒業レベル。そこから順に、準2級、2級、準1級、1級とあり、1級が最高。それ以上の級は、存在しない。で、2級が高校卒業レベルだったかな。1級はネイティブと同等レベル、ということになってる。けど、この前俺1級試験受けて、一次試験で落っこちちゃったけど結構いいとこまで行ったし、「ネイティブと同等レベル」って、そんな生易しいもんじゃないと思うんだよね。1級取れたから英語ペラペラですという論理展開に俺は疑問を持ちます。

さて、話をもとに戻す。1級の話じゃないんだ、今回は。3級ね。

また一般的な話に筆が滑って申し訳ないんだけど、英検書は旺文社が圧倒的なシェアを誇ってる。過去問とかもそうだし、また、この今回取り上げてる『教本』というのも、他の出版社よりも俺は断然旺文社のが好き。というか、知らない。旺文社の英検書で満足しちゃってるから。この『教本』シリーズは、英検各級の試験の概要を、分かりやすく説明してくれてる本になります。どういう問題が出題されるかを詳細に解説してくれて、なんなら各章末に練習問題とかもつけてくれてて、ラストには模擬試験までくっついてる。あ、でも、確か1級の教本は、解説が量が多いから、模擬試験はなかったかも。級により、模擬試験はない場合も、だから、あるってことだね。ほんと、これを読めば、英検の概要を知ることができる。非常に便利。

で、今回、3級の教本を読んだ。そうだな、中学生が英検3級にチャレンジするのは、非常に有意義だと思う。教本で英検3級の概要を改めて知って、そう思った。中3って、義務教育の最高学年だしね。高校以上になると、なんか、教育がとたんに金が絡むようになり、参考書は高いわ、学費はかかるわ、で、大学受験のための塾も高いわで。と、まあ、こんな事を言うと、俺自身が塾講師で、中学生を教えてたりするんで、義務教育中の生徒からさらにお金を取ってる張本人なんでね、あんまり偉そうなこと言いにくいんだけど。

俺は仕事柄中学の英語の教科書もバッチリ読み込んでるから、検定教科書の内容の良さも知ってるつもり。で、教科書を一生懸命勉強して、英検3級にチャレンジするってのは、非常に有意義。そう思う。さすが、英検。「文部科学省後援」らしいよ、英検って。政府から後援を受けるだけのことはある。ちゃんと、日本人向けに、中3までに学習する文法事項、ボキャブラリーを駆使して、頑張れば解ける問題をきっちりきっちり作ってくれる。努力した人が報われる試験だ。

ただ、思うんだけど、中学在学中に英検3級を取ろうと思うと、学校の授業よりもどんどん先取りして教科書を読み通し、理解して、自分のものにしていかなきゃならない。それ、かなりきついことだけど、そういうの、関係各所の皆さんは、わかってんのかね?

例えば高校受験で英検3級や英検準2級取得者を優遇する、なんてのは、よくあることだが、英検をそういうふうに取得するためには、中学校の授業だけじゃなく、まあぶっちゃけ塾に行くしかないわけよ。それか家庭教師。あんまり、だから、英検の高い級を取ってる人を優遇するってことはさ、塾とか家庭教師に高いお金をかけられる経済的余裕のあるお家の子を優遇する、ってことにつながりやしないかな。それ、ちょっと気になるところだ。

俺、思うんだけど、そういうふうに高校受験とかで優遇するとかってよりも、こんなに3級は優れた試験なんだから、高1とかさらにもっと大人になった人が、中学校で学んだことを再確認するために、もっともっと積極的に、英検3級を受験する、っていう風潮になっていけばいいなあと、思うよ。それなら、真面目に学校の授業だけで頑張った人でも無理なく受験できる。

ああ、もう1つ言うなら、釘を差すようだけど、中学レベルの英語に自身がない人が基礎固めのために英検3級を受けるのなら、中学の検定教科書は、ぜひ、並行して学習したほうがいいですよ。大人のための勉強のやり直し、みたいな本、巷に溢れかえってるけど、検定教科書の充実っぷりを知れば、コストパフォーマンスは雲泥の差だってことがわかってもらえると思います。検定教科書はなまじ普通の本屋には置いてないもんだから、それに気づかない人、たくさんいると思うんだよね…。

そんな感じです。