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大昔、生物学者になりたかった40過ぎが、今また再チャレンジ

『英検準2級総合対策教本』(旺文社)読書感想

旺文社の英検書、『英検準2級総合対策教本』を、読み終わった。その感想を書く。

いや、まずこれを読もうと思ったきっかけは、俺、塾講師をしてて、仕事上、これを読む必要が生じたからなんだけど。

今回の記事、どういう書き方がいいかな。俺自身は英検準1級までは持ってるし、このブログタイトルをクリックする人の多くは準2級にチャレンジしようとして情報収集してる人だろうと思うから、そういう読者層にお役立ち情報を伝える、ってスタンスで、以下、書き進めます。

ちょっと気をつけた方がいい本だなあとは、思いますね。例えば中3とかで、一生懸命英語を勉強してきて、英検3級はしっかり合格しましたっつって、そのままのスピードで、背伸びして、中学在学中に準2級までチャレンジ、ワンチャン合格できないか?っつって、飛びつくには、不向きな本かもしれない。

ってのはね、これはあくまでも英検書であって、それ以上でもそれ以下でもない。すると、勢い、例えば第1章は「文法」なんだけど、書き方が、検定教科書みたいに色刷りでもなければ、写真とかもない、高校でしっかり教えてもらってる高校生を想定した、授業を思い出して整理し直す際のサブノートみたいな感じなんよ。ちょっと無味乾燥すぎちゃって、とにかくこれを読みこなして、無理やり準2級の対策を立てる、っていう作戦よりも、俺は、高校の検定教科書に手を出すべきだと思う。「教科書ガイド」っていう本が、各検定教科書準拠のやつがきっと見つかると思うから、それも使って、あと朗読CDとかも購入してスマホにでも音声データをぶち込んでさ、高校の教科書にしっかりと取り組んでいくほうが、良いと思います。で、当然それだと時間がかかりすぎる。かかりすぎるけど、仕方ないと思う。

ちょっと今回の総合対策教本の話から少し脱線するけど、じゃあ高校の検定教科書をやってみようって思った人にひと言。どの検定教科書を選ぶべきかって、迷いどころだよね。志望高校の採択教科書が事前に把握できるならそれをやるというのも一手だと思うし、全くフリーに選ぶしかなければ、俺は、都道府県立高校の教科書採択結果がネットでググれば出てくるんで、それを見て、シェアの高いものから順に検討していくっていうやり方で教科書を選んでます。東京都の令和5年度じゃ、英語は三省堂VISTAが一番人気だよ。数学は数研出版の新編数学。などなど。

脱線から戻ります。そう、だから、総合対策教本は、食事に例えれば、主食にはなれない、せいぜいおかず程度、と、そんな話でしたね。そっけなさすぎる。実力を自らのうちに育てていくには、やっぱし検定教科書を、できれば指導者のもとで、コツコツやっていく。学校から離れちゃってる人も、教科書ガイドなどを活用し、やはり検定教科書をやるのが良いよ。市販の参考書と比べて、段違いだもん。執筆陣の充実っぷりを見てもそれは一目瞭然。検定教科書こそが、ごはん、主食たりうる。

検定教科書で王道の勉強をしつつ、英検対策として、英検準2級を細かいところまで知って、合格を勝ち取りたい、っていうニーズには、この総合対策教本は、きちんと答えてる。これ、もしくは他出版社の類書を全く読まないで受験本番に向かうのは無謀すぎる。その観点から見りゃ、たしかに、この本は合格のためには必読書とすら言えるだろう。しかし、英語学習のメインディッシュとするのはいただけない。