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大昔、生物学者になりたかった40過ぎが、今また再チャレンジ

大日本図書の理科の教科書を、中3まで読み通しました

大日本図書という出版社の、中学校の理科の検定教科書を、読み終わりました。

ついさっき、中3のやつを読み終わったんで。諸事情で、中2,中1,中3という順で、読みました。

読み通しての、いくつか感想をここで述べたいと思います。

まず、中学の理科のカリキュラムが、結構盛りだくさんで。で、教科書が、中1,中2,中3って分かれてるもんだから、パッと見、徐々にレベルが上ってくんだろうって思っちゃうんだけど、全然そういうことじゃない。例えば中1の終わりに地学の岩石のことをやったら、それで岩石の話は終わり。その後一切出てきません。だから、中1の3学期に理科をサボったら、そこを自分で復習しないまま高校入試を迎えた場合、テストで岩石のことを問われたらアウトです。中1,中2,中3とだんだん難しくなる、っていうんじゃなく、全範囲がまんべんなく大事である、というのが、今回の読書で分かったことでした。

あと、3冊通して、理科のこれこれの発見がなされた当時、日本では、江戸時代の何々でした、っていう書き込みがあって、最初は、ああ、日本は遅れてる!と、ヒーヒー言いながら読んでました。が、これ、ちょっと日本を卑下し過ぎかなって気が、だんだんしてきて、途中からムカつき始めました。日本だって、鎖国下にも関わらず関和孝が微分法に近い手法を編み出したりと、いいとこまで行ってる。また、芸術分野でははっきりとこれは日本がトップランナーであり、色刷りの版画が大衆向けにガンガン印刷されたりしてたじゃないですか、江戸時代にすでに。そこらへんをもっと、バランスよく、日本の先進的な面とかにもクローズアップしてほしかった。

あと、中3の本の末尾に、中1から中3のまとめの問題がくっついてて、これがかなりのボリュームで、これは素晴らしかったですね。この問題を作成するの、相当な手間だったと思います。上述した理科の科目としての性質に照らし合わせても、このようなまとめの問題を一気に解くことができるのは非常に生徒思いな教科書に仕上がってると思います、この点。中学理科はまんべんなくやんなきゃダメなんです。どこに抜けがあるかを知るというのが、高校入試に向けて必要なステップになってくると思うんで。

そんなとこですかね。ああ、もうちょっとインターネットの動画コンテンツとかを充実させてほしかったとは思いました。もっと、科学者へのインタビューとか、実験の動画とか。そこ、ちょっと残念。でもまあ、全体的に見事な教科書ではあったと思います。さすが検定教科書。

 

追記 実は無精してて、やっとこさ教科書のネット副教材を見始めました。見もしないで批判しちゃって、すみません。とんでもなかった。かなり動画教材など充実してて、素晴らしかったです。